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初恋の人に会いに行く…みたいな。

ワシントン・ナショナル・ギャラリー展

そもそもの話のはじまりは、1987年のことでした。
アメリカ旅行中の私は、ワシントンD.C.で丸一日予定が空いてしまい、
それなら…と、航空宇宙博物館を見に行くことにしました。
…男の子というのは(大人になっても)、ロケットや飛行機に興味があるものです。

ひととおり、展示品を見た後は、宇宙食やら宇宙用ボールペンやら買って、
…まぁ、お約束ですな。
それでも、まだまだ時間はたっぷりあったので、
ついでに近くにあった美術館も見て行こうということになりました。

そこが、ワシントン・ナショナル・ギャラリーでした。
豪勢な白亜の建物には、それほど驚きませんでしたが。
…っていうか、この近辺そういう建物ばかりで…慣れた(笑)。

教科書などで名前は知ってる、世界的な有名画家たちの絵が
ずらりと並んでいるのは、なかなかの迫力でした。
特に美術に興味が無かった私でも、「これは良いものだ」とわかるし、
この状態で見られるのがなんと贅沢なことか…とも思いました。

中でも、ひときわ目を引いたのは、
クロード・モネの「ヴェトゥイユの画家の庭」という絵でした。
ひまわりが沢山並んでいる庭の絵なんですけど、
なんとも鮮やか、そして独特の立体感があって…、
その絵の正面にあるベンチに30分ほども座っていたでしょうか?
「絵の中に引き込まれそう」という感覚を、この時初めて味わいました。

いや、本当に絵画って素晴らしい!美術って凄い!…と思いました。
これ以降…美術に興味を持ち、たまに美術館に足を運ぶようになる…
きっかけになったのは、まさにこの絵との出会いでした。


時は流れ…1999年。
上野の東京都美術館で「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展」があり、
久しぶりにこの絵を見ることが出来ました。
薄暗い日本の美術館には、ちょっと合わないかも…なんて思いつつも、
自分にとって「初恋の相手」のような絵との再会は嬉しかったものです。

この絵が日本に来るなんて、めったに無いことでしょうし、
あとは死ぬまでにもう一度ぐらいワシントンに行って見たいものだ。
…と、その時は思っていました。


さらに、時は流れて、2011年。
国立新美術館で「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展」が開催されるらしい!?
春先、このことを知ってから、もう落ち着かないというか、
個人的には、あの絵が来るかどうかが大問題!だった訳です。
その後の続報で、来日予定作品に入っているらしい。
これは行くしかないじゃないですか!?

そして3度目の対面を果たして来ました。
感無量です。

ヴェトゥイユの画家の庭

個人的おすすめポイント。
モネの絵は、それを見る距離によって見え方が変わるので…。
間近で…色の奔流のような、荒々しいまでのタッチを味わいましょう。
5mぐらい離れて…リアリティと立体感を楽しみましょう。
見る距離を変えながら、変化を感じるのが良いと思います。

皆さんも、ぜひ生でご覧になってみてください。


と、ここまで書いて気付いたんですけど、
私がこの絵を見てるのって、ちょうど12年ごとなんですね。
もしや、また12年後に見られるのでしょうか?見られるといいな!
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  • 恵の素ヒデキ(エノモトヒデキ)…色モノ系シンガーソングライター、主夫。流転する趣味…ダンス→デザイン→写真→バンド→DTM→土偶・埴輪作り→ギター弾き語り→ピアノ練習中。仏像、鉄道、読書、カーリングなどにも興味あり。
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